AIコンサルとは?依頼できる内容と費用の考え方・選び方を解説

AIを会社で活用したいものの、何から着手すればよいのか分からず、外部の専門家に頼るべきか迷っている方も多いのではないでしょうか。AIコンサルの会社を調べても、支援の内容と費用が各社で違い、比べ方が分からない場面もあるはずです。
この記事では、AIコンサルの意味・依頼できる内容・AI顧問や受託開発との違い・費用の考え方・選び方・注意点を、各社の公式ページと公的な調査に沿って解説します。
記事を読めば、自社がAIコンサルに何を頼むべきかと、契約の前に確かめる項目が分かる状態です。結論は、AIコンサルは目的と範囲を決めてから依頼すると成果につながります。解決したい課題を1つ決め、複数の会社の提案を比べましょう。
AIコンサルとはAIの活用を計画から定着まで支援するサービス
AIコンサルの基本は、以下の3つで押さえます。
- 専門家がAIの活用の計画と実行を支援する
- AIコンサルタントは支援を担う専門家を指す
- 着手の仕方が分からない会社が多いことが背景にある
専門家がAIの活用の計画と実行を支援する
AIコンサルは、AIコンサルティングの略で、会社のAIの活用を外部の専門家が支援するサービスです。公的な定義はありません。
支援の範囲は、活用の方針づくりから、ツールの選定・試験的な導入・社内への定着までに及びます。どこまでを支援するかは、会社によって違います。
AIコンサルタントは支援を担う専門家を指す
AIコンサルタントは、AIコンサルの支援を担う専門家です。AIの技術の知識と、業務や経営の課題を整理する力の両方が求められます。
会社を選ぶときは、会社の名前だけでなく、実際に担当するコンサルタントの経験を確かめることが大切です。
着手の仕方が分からない会社が多いことが背景にある
帝国データバンクの2026年3月の調査では、生成AIの活用の懸念や課題に、専門の人材やノウハウの不足を挙げた企業が41.3%でした。生成AIを活用すべき業務の範囲を挙げた企業も40.0%あります。
NECは、生成AIのコンサルティングが向く会社の例を4つ挙げています。社内の活用が進まない会社・ガバナンスの強化を検討している会社・何から着手すべきか分からない会社・試験の段階から進まない会社です。
AIコンサルに依頼できる内容
AIコンサルに依頼できる主な内容は、以下の5つです。
- 現状の診断と活用の方針づくり
- 業務の洗い出しと使いどころの選定
- ツールの選定と試験的な導入
- 社内ルールとガバナンスの整備
- 研修と定着の支援
現状の診断と活用の方針づくり
最初の支援は、自社のAIの活用の状況を診断し、方針を決めることです。NECは、会社方針・ビジネス活用・ガバナンス・システム・データ・組織と人材の6つの観点で診断すると説明しています。
診断の結果をもとに、数年先までの活用の計画を作ります。NECのベーシックプランは、3か月で3年分の計画を策定する内容です。
業務の洗い出しと使いどころの選定
次に、AIを使う業務を選びます。重点とする部門の業務を調べ、課題を整理し、AIの使いどころの候補を挙げて優先順位をつける流れです。
自社だけでは気づきにくい使いどころを、他社の例を知る専門家と一緒に探せる点が利点です。
ツールの選定と試験的な導入
使いどころが決まったら、ツールを選んで小さく試す段階です。日本AI導入支援協会は、ChatGPT・Copilot・Claude・Geminiなどから、業務に合う組み合わせを中立的に選定すると説明しています。
試験的な導入は、PoCとも呼ばれます。効果を確かめてから本格的な導入に進む流れです。
社内ルールとガバナンスの整備
安全に使うためのルールと管理の体制(ガバナンス)づくりも、依頼できる内容の1つです。機密情報の扱い・部門ごとの権限・入力してよい情報の線引きなどを整えます。
生成AIの社内ルールの作り方を徹底解説!盛り込む項目とひな形も紹介
研修と定着の支援
導入したあとの研修と定着の支援を行う会社もあります。階層や部門に合わせた研修の設計や、導入後の定期的な見直しが例です。
AIの活用を一時的な取り組みで終わらせず、現場に定着させることが目的になります。
AIコンサルとAI顧問・受託開発の違い
AIコンサルと近い支援の違いは、以下の表のとおりです。
| 種類 | 契約の形 | 主な成果物 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| AIコンサル | プロジェクト単位 | 診断の報告書・計画・試験の結果 | 方針と計画を固めたい |
| AI顧問 | 月額で継続 | 日々の相談への回答と助言 | 継続して相談したい |
| 受託開発 | 見積もりによる個別契約 | 完成した仕組み | 作りたいものが決まっている |
違いのポイントは、以下の3つです。
- AIコンサルは期間を決めて課題に取り組む
- AI顧問は月額で相談を続ける
- 会社によって呼び方と範囲が違う
AIコンサルは期間を決めて課題に取り組む
AIコンサルは、期間と成果物を決めて取り組む形が一般的です。NECのベーシックプランは3か月で、診断の報告書・部門別の調査の結果・活用のテーマの一覧などを成果物としています。
AI顧問は月額で相談を続ける
AI顧問は、月額の契約で相談を続ける形です。実装は自社で進めながら、判断に迷うところを専門家に相談します。
会社によって呼び方と範囲が違う
AIコンサル・AI顧問・伴走支援の区分に、業界で共通のルールはありません。日本AI導入支援協会は、AI導入支援コンサルティングの中に、月額の顧問と初期構築の2つの進め方を用意しています。
名前ではなく、契約の形・期間・成果物で比べてください。
AIコンサルを提供する会社の種類
AIコンサルを提供する会社の種類は、以下の4つです。
- 総合系のコンサルティング会社は経営の課題から支援する
- 大手のIT企業は自社での実践とシステムの構築を強みにしている
- AIの開発に特化した会社は技術を強みにしている
- 中小企業向けの支援は月額で始められる
総合系のコンサルティング会社は経営の課題から支援する
総合系のコンサルティング会社は、経営の戦略づくりからAIの活用を支援します。パーソルグループの記事は、アクセンチュア・PwC Japanグループ・デロイト トーマツ グループ・アビームコンサルティングを紹介しています。
全社にまたがる大きな取り組みや、ガバナンスの体制づくりまで頼みたい場合の候補です。
大手のIT企業は自社での実践とシステムの構築を強みにしている
AIのコンサルティングは、大手のIT企業も提供しているサービスです。NECは、自社を最初の顧客と位置づけてAIの活用を実践してきた経験をもとに支援すると説明しています。
IBMも、AIの戦略・データの準備・AIエージェントの導入を支援するサービスを案内しています。既存のシステムとの連携まで見すえて頼みたい場合に向いた選択肢です。
AIの開発に特化した会社は技術を強みにしている
AIの開発を専門とする会社も、課題の整理から支援しています。パーソルグループの記事は、PKSHA Technology・Preferred Networks・ABEJAを紹介しています。
自社の業務に合わせたAIを作り込みたい場合の候補です。
中小企業向けの支援は月額で始められる
中小企業向けには、月額で相談できる支援があります。日本AI導入支援協会は、月額の顧問と、見積もりによる初期構築の2つの進め方を用意しています。
大がかりな計画づくりより、身近な業務の改善から始めたい会社に合う形です。
AIコンサルの費用の考え方
AIコンサルの費用のポイントは、以下の4つです。
- 料金を公開せず見積もりで決める会社が多い
- 料金の形は月額・プロジェクト単位・成果報酬の3つ
- 月額の公開例は5万円から30万円
- 費用は期間と支援の範囲で変わる
料金を公開せず見積もりで決める会社が多い
AIコンサルの費用に、公的な統計はありません。料金を公式ページで公開している会社も多くありません。
NECは、費用は打ち合わせで状況を聞いたうえで提示すると案内しています。支援の範囲が会社ごとに違うため、見積もりで決まる形です。
料金の形は月額・プロジェクト単位・成果報酬の3つ
パーソルグループは、AIコンサルティングの料金の形を3つに整理しています。
- 助言が中心で月額の料金を払う形
- 特定の課題の解決を1つのプロジェクトとして一括で払う形
- 成果に連動した報酬を払う形
プロジェクト単位の費用は、数百万円から数千万円と紹介されています。金額は要件と範囲で変わるため、各社への確認が必要です。
月額の公開例は5万円から30万円
月額の料金を公開している会社もあります。日本AI導入支援協会の月額の顧問は、5万円・10万円・30万円の3つのプランです。
実装までまとめて頼む場合は、プロジェクト単位の見積もりになります。
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費用は期間と支援の範囲で変わる
費用を左右するのは、期間と支援の範囲です。診断と計画だけを頼む場合と、試験的な導入や研修まで頼む場合では、金額が大きく変わります。
見積もりを比べるときは、金額だけでなく、期間・成果物・担当する人数をそろえて比べましょう。
AIコンサルの選び方
AIコンサルの選び方は、以下の5つです。
- 自社の業界と業務での実績があるか
- 計画だけでなく実行まで支援するか
- 特定のツールに偏らずに提案するか
- 契約のあとに自社で回せるよう支援するか
- 情報の扱いの取り決めがあるか
自社の業界と業務での実績があるか
業界や業務が近い会社での支援の実績があるかを確かめます。公開されている事例に加えて、提案の場で具体的な進め方を聞いてください。
計画だけでなく実行まで支援するか
計画を作るだけで終わると、実行の段階で止まる場合があります。試験的な導入や定着まで支援する体制があるかを確かめましょう。
技術者が社内にいる会社か、外部に委託している会社かも、確認したい点です。
特定のツールに偏らずに提案するか
自社の製品を持つ会社は、提案が自社の製品に寄る場合があります。複数のツールを比べたうえで提案してもらえるかを確かめます。
契約のあとに自社で回せるよう支援するか
契約が終わったあとに、社内でAIの活用を続けられるかが重要です。担当者の育成や、手順の文書化まで支援に含まれるかを確かめてください。
外部に頼り続ける形になると、費用がかかり続けます。
情報の扱いの取り決めがあるか
診断や調査では、自社の業務の進め方や社内のデータを見せます。秘密保持の取り決めと、預けた情報の扱いを契約の前に確かめましょう。
AIコンサルに依頼するときの注意点
AIコンサルに依頼するときの注意点は、以下の4つです。
- 目的を決めずに依頼しない
- 任せきりにしない
- 自社のデータの状態を確かめておく
- 現場の社員を巻き込む
目的を決めずに依頼しない
AIを導入すること自体を目的にすると、成果を測れません。人手の不足の解消や提案の速さの向上など、解決したい課題を先に決めます。
任せきりにしない
自社の業務と事情をいちばん知っているのは、社内の人です。外部の専門家に任せきりにすると、実態に合わない計画になるおそれがあります。
社内の責任者を決め、判断は自社で行う体制にしてください。
自社のデータの状態を確かめておく
AIに読ませる文書やデータが整理されていないと、支援の最初の期間がデータの整理に使われます。依頼の前に、どこにどのデータがあるかを確かめておきましょう。
現場の社員を巻き込む
現場の理解が得られないと、導入したツールが使われません。計画の段階から、実際に使う部門の社員に参加してもらうことが大切です。
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AIコンサルのよくある質問
AIコンサルについてよく出る疑問は、以下の4つです。
- AIコンサルタントとは何ですか?
- AIコンサルの大手はどこですか?
- AIコンサルの費用はいくらですか?
- 中小企業でも依頼できますか?
AIコンサルタントとは何ですか?
会社のAIの活用を支援する専門家です。現状の診断・活用の計画づくり・ツールの選定・定着の支援などを担います。
AIコンサルの大手はどこですか?
サービスを提供しているのは、総合系のコンサルティング会社と大手のIT企業です。NECとIBMは、公式ページでAIのコンサルティングのサービスを案内しています。
パーソルグループの記事は、アクセンチュア・PwC Japanグループ・デロイト トーマツ グループなどを紹介しています。
AIコンサルの費用はいくらですか?
公的な統計はなく、多くは見積もりで決まります。月額の公開例は5万円から30万円で、プロジェクト単位は数百万円から数千万円と紹介されています。
中小企業でも依頼できますか?
依頼できます。月額5万円からの顧問のサービスなど、中小企業が始めやすい形も選択肢です。
まとまった費用をかける前に、無料の相談で自社の課題を整理することをおすすめします。
AIコンサルは目的と範囲を決めてから相談しましょう
AIコンサルは、会社のAIの活用を計画から定着まで支援するサービスです。費用は見積もりで決まる会社が多く、期間と支援の範囲で変わります。
まずは、解決したい課題を1つ決めましょう。複数の会社に相談し、期間・成果物・契約のあとの支援をそろえて比べてください。



