AI活用

AI顧問とは?依頼できる内容と月額料金の例・選び方を解説

中島大介(なかじ)読了時間 約16分
AI顧問のアイキャッチ

AIを業務に使いたいものの、社内に詳しい人がおらず、誰に相談すればよいのか分からない方も多いのではないでしょうか。AI顧問のサービスを見つけても、何を頼めるのかと月額の料金が妥当なのかを判断できず、問い合わせをためらう場面もあるはずです。

この記事では、AI顧問の意味・依頼できる内容・AIコンサルや研修との違い・公開されている料金の例・選び方・進め方を、各社の公式ページと公的な調査に沿って解説します。

記事を読めば、自社にAI顧問が合うのかと、契約の前に確かめる項目が分かる状態です。結論は、AI顧問は月額で継続して相談できる社外の専門家で、料金は面談の回数と構築の有無で大きく変わります。相談したい業務を先に決めてから、支援の範囲と契約の条件を比べましょう。

AI顧問とはAI活用を継続して相談できる社外の専門家

AI顧問の基本は、以下の3つで押さえます。

  • 月額の契約でAI活用の相談に乗る社外の専門家を指す
  • AIが助言するサービスを指す場合もある
  • 専門の人材とノウハウの不足が背景にある

月額の契約でAI活用の相談に乗る社外の専門家を指す

AI顧問は、会社のAI活用について継続して相談に乗る社外の専門家と、専門家が提供するサービスを指す言葉です。公的な定義はありません。

サービスを提供する各社は、月額制で継続的に支援する点を特徴に挙げています。単発の研修やプロジェクト単位の支援と違い、日常的に相談できる相手を社外に持つ形です。

AIが助言するサービスを指す場合もある

AI顧問の言葉は、AI自体が経営や業務の質問に答えるサービスを指して使われる場合もあります。人の専門家ではなく、AIが顧問の役を担う形です。

当記事では、人の専門家が相談に乗るAI顧問を扱います。サービスを調べるときは、相談の相手が人なのかAIなのかを最初に確かめてください。

専門の人材とノウハウの不足が背景にある

帝国データバンクの2026年3月の調査では、生成AIを業務で活用している企業は34.5%でした。懸念や課題では、専門の人材やノウハウの不足を挙げた企業が41.3%です。

生成AIを活用すべき業務の範囲を課題に挙げた企業も40.0%ありました。どの業務に使うかを相談できる相手の不足が、AI顧問が求められる背景と考えられます。

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AI顧問に依頼できる内容

AI顧問に依頼できる主な内容は、以下の5つです。

  • AIを使う業務とツールの選定を相談できる
  • プロンプトの設計と成果物の添削を頼める
  • 社内ルールとガイドラインの整備を支援してもらえる
  • 社員向けの研修やレクチャーを受けられる
  • 小規模な仕組みの構築まで含むプランもある

AIを使う業務とツールの選定を相談できる

中心になるのは、どの業務にAIを使い、どのツールを選ぶかの相談です。日本AI導入支援協会は、特定の販売元に偏らない中立の立場から、目的と予算に合うツールを比較して提案すると説明しています。

相談の方法は、チャットとオンラインの面談の2つが中心です。チャットで日々の疑問を聞き、込み入ったテーマは画面を共有しながら面談で詰めます。

プロンプトの設計と成果物の添削を頼める

業務で繰り返し使うプロンプトを一緒に設計する支援もあります。プロンプトは、AIへの指示文です。

AIで作った資料やプロンプトの添削に対応するサービスもあります。担当者が1人で試行錯誤する時間を減らせる点が利点です。

社内ルールとガイドラインの整備を支援してもらえる

入力してよい情報の線引きや利用のルールなど、安全に使う体制づくりも相談できます。ガイドラインの文書の作成まで支援するサービスもあります。

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社員向けの研修やレクチャーを受けられる

プランによっては、社員向けの研修やレクチャーが含まれます。はてなベースの月額10万円のプランは、社員向けのAI活用研修を含む内容です。

ジェネラルコンサルティンググループは、オンライン相談の時間をAIのレクチャーにも使えると案内しています。画面を共有して一緒に操作しながら進める形です。

小規模な仕組みの構築まで含むプランもある

助言だけでなく、小規模な仕組みの構築まで月額に含むプランもあります。BoostXの月額22万円のプランは、毎月1件の小規模なAIの構築を含む内容です。

一方で、助言と伴走が中心で、実装は別の契約になるサービスも多くあります。構築まで頼みたい場合は、月額に含まれる範囲を契約の前に確かめましょう。

AI顧問とAIコンサル・AI研修・受託開発の違い

AI顧問とほかの支援の違いは、以下の表のとおりです。

種類契約の形主な目的向いている場面
AI顧問月額で継続日々の判断の相談と定着継続して相談したい
AIコンサルプロジェクト単位特定の課題の解決課題と期限が決まっている
AI研修1日から数か月の講座社員のスキルの習得社員の基礎をそろえたい
受託開発見積もりによる個別契約仕組みの構築と納品作りたいものが決まっている

違いのポイントは、以下の4つです。

  • AI顧問は月額で継続して相談する
  • AIコンサルは課題ごとに期間を区切る
  • AI研修と受託開発は学ぶ内容や作るものが決まっている
  • 区分は会社によって違う

AI顧問は月額で継続して相談する

AI顧問の特徴は、月額の契約で相談を続けられる点です。課題が変わっても同じ相手に聞けるため、自社の事情を毎回説明し直す手間がかかりません。

日本AI導入支援協会は、実装は自社で進めながら判断に迷うところを相談する進め方だと説明しています。

AIコンサルは課題ごとに期間を区切る

AIコンサルは、特定の課題についてプロジェクト単位で契約する形が一般的です。調査や計画づくりなど、期限と成果物が決まっている仕事に向いています。

費用は、プロジェクトごとの見積もりで決まります。

AI研修と受託開発は学ぶ内容や作るものが決まっている

AI研修は、期間を決めて社員のスキルを高める支援です。受託開発は、作りたいものを決めて見積もりを取り、完成した仕組みの納品を受けます。

学びたい内容や作りたいものがはっきりしている場合は、AI顧問より研修や受託開発が合います。

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区分は会社によって違う

AI顧問とAIコンサルの区分に、業界で共通のルールはありません。AI顧問の名前で構築まで行う会社もあれば、相談だけを受ける会社もあります。

名前で判断せず、何をどこまで支援してもらえるのかを内容で比べてください。

AI顧問の料金の例

AI顧問の料金のポイントは、以下の4つです。

  • 公開されている月額は5,000円から33万円まで幅がある
  • 料金の差は面談の回数と構築の有無で決まる
  • 月額のほかにかかる費用がある
  • 契約の期間は1か月から6か月まで違いがある

公開されている月額は5,000円から33万円まで幅がある

AI顧問の料金に、公的な統計はありません。料金を公式ページで公開している6社の例は、以下の表のとおりです(2026年10月4日時点)。

提供する会社月額主な内容
日本AI導入支援協会5万円・10万円・30万円チャットのみ・月1回の面談つき・面談し放題
Uravation5万円・10万円・15万円から(税別)チャット型が2種類・定例つきの伴走
ジェネラルコンサルティンググループ5万円・10万円・15万円(税別)月1回60分・月1回120分・月2回の相談
はてなベース10万円(税抜)チャット無制限と月2回の定例会
BoostX11万円・22万円・33万円(税込)相談と設計・毎月1件の構築・毎月2件の構築
EGGHEAD5,000円質問し放題と週1回30分の面談(希望者)

表は公開されている例で、市場全体の平均ではありません。6社のうち4社が、月額5万円か10万円のプランを用意しています。

料金の差は面談の回数と構築の有無で決まる

料金の差を生む1つ目の要素は、面談の回数と時間です。日本AI導入支援協会では、チャットのみが月額5万円で、面談し放題は月額30万円になります。

2つ目の要素は、構築を含むかどうかです。BoostXでは、相談と設計のプランが月額11万円で、毎月1件の構築を含むプランは月額22万円です。

同じ月額5万円でも、面談の有無や質問できる回数は会社によって違います。金額だけでなく、含まれる内容を並べて比べましょう。

月額のほかにかかる費用がある

月額の料金に含まれない費用にも注意が必要です。BoostXは、AIツールの利用料は月額に含まれず、規模の大きい開発は別の見積もりになると明記しています。

Uravationも、アカウントの設定・開発・作業の代行などは、契約に明記した場合を除いて別の見積もりだと説明しています。AIツールの利用料と追加の作業の費用を、月額と分けて見積もってください。

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契約の期間は1か月から6か月まで違いがある

最低の契約期間も、会社によって違います。公開されている例は、以下のとおりです。

  • はてなベースとジェネラルコンサルティンググループは1か月単位で更新する
  • Uravationは最低3か月で、4か月目以降は1か月単位になる
  • SalesDockは6か月の契約から受け付けている
  • EGGHEADは契約期間の縛りがない

初めて頼む場合は、短い期間で始められるかを確かめると、合わなかったときの負担を抑えられます。

AI顧問が向いている会社と向いていない会社

AI顧問が向いているかどうかの目安は、以下の4つです。

  • 社内に相談できる相手がいない会社に向いている
  • 手を動かせる担当者がいる会社に向いている
  • 作りたいものが決まっている会社は受託開発が合う
  • 社員の基礎を一度にそろえたい会社は研修が合う

社内に相談できる相手がいない会社に向いている

AIの推進を1人の担当者が抱えている会社は、AI顧問が合います。判断のたびに調べ物で手が止まる状況を、相談できる相手を持つことで解消できます。

方向性が合っているのかを確かめる相手がほしい場合にも、役に立つ支援です。

手を動かせる担当者がいる会社に向いている

AI顧問は、助言と伴走が中心のサービスです。日本AI導入支援協会は、社内に手を動かせる担当者がいて継続的に相談したい企業に向いていると説明しています。

助言を受けても、社内で試す人がいなければ業務は変わりません。担当者と、試すための時間を先に確保しましょう。

作りたいものが決まっている会社は受託開発が合う

作りたい仕組みがすでに決まっている会社や、社内に実装できる人がいない会社は、受託開発が合います。相談を重ねるより、見積もりを取って作ってもらうほうが早く進みます。

AI顧問と受託開発は、組み合わせることも可能です。相談しながら、必要な構築だけを別の契約で切り出します。

社員の基礎を一度にそろえたい会社は研修が合う

社員の多くがAIを使ったことがない会社は、先に研修で基礎をそろえる方法が合います。AI顧問には面談に参加できる人数を決めているプランもあり、全社員の底上げには研修が向いています。

研修で基礎をそろえたあとに、業務への定着をAI顧問に相談する順番も選択肢です。

AI顧問の選び方

AI顧問の選び方は、以下の5つです。

  • 支援の範囲が契約に書かれているか
  • 担当者が自分でAIを使いこなしているか
  • 特定のツールに偏らずに助言できるか
  • 契約の期間と解約の条件が合うか
  • 情報の扱いの取り決めがあるか

支援の範囲が契約に書かれているか

最初に確かめるのは、月額で何をどこまで頼めるかです。面談の回数と時間・チャットの回答の目安・構築の有無を、契約の書面で確かめます。

範囲があいまいなまま契約すると、頼みたい作業が別の見積もりになる場合があります。

担当者が自分でAIを使いこなしているか

助言の質は、担当者が自分の業務でAIを使っているかに左右されます。無料の相談の場で、担当者自身の使い方と、支援した業務の具体例を聞いてください。

契約のあとに担当者が変わらないかも、確かめたい点です。

特定のツールに偏らずに助言できるか

特定のツールの販売が目的の会社では、助言が自社の製品に偏るおそれがあります。複数のツールを比べたうえで提案してもらえるかを確かめましょう。

契約の期間と解約の条件が合うか

最低の契約期間と、解約の申し出の期限を確かめます。プランを月単位で変えられるかも、使い始めてからの調整のしやすさに関わります。

情報の扱いの取り決めがあるか

AI顧問には、自社の業務の進め方や社内の資料を見せて相談します。秘密保持の取り決めがあるかと、預けた情報の扱いを契約の前に確かめてください。

AI顧問を活用する進め方

AI顧問を活用する進め方は、以下の4つです。

  • 相談したい業務と課題を書き出す
  • 無料の相談で支援の範囲を確かめる
  • 1つの業務から小さく始める
  • 効果を確かめて支援の範囲を見直す

相談したい業務と課題を書き出す

問い合わせの前に、AIで楽にしたい業務と、おおよその件数や時間を書き出します。相談したい業務が決まっていると、必要な支援の範囲も見積もりやすくなります。

無料の相談で支援の範囲を確かめる

契約の前に無料の相談を用意しているサービスが多くあります。BoostXは最大45分の無料相談で、いまの状況に合うプランの目安と、月額に収まる内容かどうかの見通しが分かると案内しています。

複数の会社に同じ業務を相談し、提案の内容を比べましょう。

1つの業務から小さく始める

契約したら、優先する業務を1つ選んで取り組みます。最初から複数の部署に広げると、効果を確かめにくくなります。

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効果を確かめて支援の範囲を見直す

取り組みの前後で、作業の時間や件数がどう変わったかを確かめます。効果が出た業務は社内に広げ、支援の範囲も見直してください。

日本AI導入支援協会は、課題の変化に合わせて支援の範囲やプランを月単位で調整できると説明しています。社内で回せるようになった業務は、相談の対象から外していきましょう。

AI顧問のよくある質問

AI顧問についてよく出る疑問は、以下の4つです。

  • AI顧問とAIコンサルの違いは何ですか?
  • AI顧問の月額の相場はいくらですか?
  • AIに詳しくなくても相談できますか?
  • 実装や開発も頼めますか?

AI顧問とAIコンサルの違いは何ですか?

AI顧問は月額で継続して相談する形で、AIコンサルは課題ごとにプロジェクト単位で契約する形が一般的です。ただし、区分に共通のルールはありません。名前ではなく、支援の内容で比べてください。

AI顧問の月額の相場はいくらですか?

公的な統計はありません。料金を公開している6社の例では、月額5,000円から33万円まで幅があり、月額5万円か10万円のプランを用意する会社が4社です。

AIに詳しくなくても相談できますか?

相談できます。はてなベースは、専門知識は不要で、困っていることを伝えればよいと案内しています。

ただし、助言を社内で試す担当者と時間は必要です。

実装や開発も頼めますか?

サービスによって違います。日本AI導入支援協会のAI顧問は助言と伴走が中心で、実装は受託開発として別に見積もる形です。

BoostXのように、小規模な構築を月額に含むプランを用意している会社もあります。

AI顧問は相談したい業務を決めてから選びましょう

AI顧問は、会社のAI活用を月額で継続して相談できる社外の専門家です。公開されている料金は月額5,000円から33万円まで幅があり、面談の回数と構築の有無で変わります。

まずは、AIで楽にしたい業務と課題を書き出しましょう。無料の相談で支援の範囲・追加の費用・契約の期間を確かめ、1つの業務から小さく始めてください。

この記事の監修者

中島大介(なかじ)

中島大介(なかじ)

株式会社メリル 代表取締役 / 記事監修

株式会社メリル代表取締役。SEO歴20年以上。最新AIやセキュリティについて発信するYouTube「ウェブ職TV」は登録者15万人以上。著書「ChatGPT & Copilotの教科書」は10万部突破!

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