AI研修の費用はいくら?形式別の料金の例と内訳・抑える方法を解説

AI研修を検討し始めたものの、見積もりを取ると1人2万円の講座から1社で数十万円の研修まで並び、何が妥当なのか分からない方も多いのではないでしょうか。上司から予算の根拠を聞かれて、答えに詰まる場面もあるはずです。
この記事では、AI研修の形式別の料金の例・費用が変わる要素・研修の費用のほかにかかる費用・抑える方法・見積もりで確かめる項目を、各社の公開料金と厚生労働省の資料に沿って解説します(料金は2026年10月4日時点)。
記事を読めば、自社の人数と目的に合う形式を選び、予算の根拠を説明できる状態です。結論は、AI研修の費用は形式と人数でほぼ決まります。受講する人数と到達点を先に決めてから、形式を選んで見積もりを取りましょう。
AI研修の費用は形式で大きく変わる
AI研修の費用の基本は、以下の3つで押さえます。
- 公的な相場の統計はなく公開されている料金で比べる
- 形式は公開講座・1社研修・eラーニングの3つ
- 1人あたりの費用は受講する人数で変わる
公的な相場の統計はなく公開されている料金で比べる
AI研修の費用に、公的な統計はありません。相場として紹介される金額は、研修を提供する各社が独自に示している目安です。
当記事では、料金を公式ページで公開している会社の例をもとに説明します。表の金額は例で、市場全体の平均ではありません。
形式は公開講座・1社研修・eラーニングの3つ
AI研修の主な形式と料金の例は、以下の表のとおりです。
| 形式 | 内容 | 料金の例 |
|---|---|---|
| 公開講座 | 複数の会社の受講者が集まる講座に参加する | 1人あたり約1万7,000円から4万6,000円 |
| 1社研修 | 自社だけのために講師が研修を行う | 半日25万円・1日40万円 |
| eラーニング | 動画の教材を各自の都合で視聴する | 1人あたり年間1万8,100円から3万8,000円 |
1人から数人なら公開講座、まとまった人数なら1社研修、全社で継続して学ぶならeラーニングが候補です。
1人あたりの費用は受講する人数で変わる
公開講座とeラーニングは、人数に応じて費用が増えます。1社研修には、定員までなら何人で受けても金額が変わらない定額の料金の例があります。
半日25万円の1社研修を20人で受けると、1人あたりは1万2,500円です。同じ研修を5人で受けると、1人あたり5万円になります。人数が多いほど、1社研修が割安です。
形式別のAI研修の料金の例
形式別の料金の例は、以下の4つです。
- 公開講座は1人あたり2万円台から4万円台
- 1社研修は半日25万円・1日40万円の例がある
- eラーニングは1人あたり年間1万8,100円から
- 数か月の実践型は1人あたり22万円の例がある
公開講座は1人あたり2万円台から4万円台
インソースの生成AIの公開講座は、会員価格で1講座あたり20,300円から45,800円です(税込)。半日の研修が多く、ChatGPTやCopilotの使い方を学ぶ講座が並びます。
複数の講座を組み合わせたセットプランは、62,100円から183,600円です。リスキルは、公開講座の料金を1人あたり16,800円から26,800円と案内しています。
1社研修は半日25万円・1日40万円の例がある
つむぎやの1社研修は、半日が25万円で、1日が40万円です(税別)。2日間は80万円で、定員は20名、人数によらず1回あたりの定額になっています。
リスキルは、1社研修の相場を1日あたり30万円から100万円と紹介しています。内容を自社向けに作り込むほど、金額が上がる傾向です。
eラーニングは1人あたり年間1万8,100円から
Udemy Businessは、5名から20名のプランが1人あたり年間38,000円です(税抜)。21名以上のプランは年間36,300円からで、人数が増えるほど単価が下がります。5,000名以上では、年間18,100円です。
AIだけでなく、ほかの分野の講座も視聴できる料金です。リスキルは、eラーニングを1人あたり950円からと案内しています。
数か月の実践型は1人あたり22万円の例がある
講義を聞くだけでなく、自社の業務を題材に取り組む実践型の研修もあります。つむぎやの実践コースは、約2か月で12時間の内容で、1人あたり22万円です(税別)。最少の人数は3名で、1社あたり66万円からになります。
期間が長いぶん費用は上がりますが、受講者が自分の業務を実際に自動化するところまで進む内容です。
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AI研修の費用が変わる要素
AI研修の費用が変わる要素は、以下の4つです。
- 受講する人数
- 研修の時間と日数
- 自社向けに内容を作り込む度合い
- 研修のあとの支援の有無
受講する人数
公開講座とeラーニングの費用は、1人あたりの料金に人数を掛けて決まります。1社研修は定員までの定額の例があり、定員を超える場合は回数を分ける形です。
対象の人数を先に決めると、どの形式が割安かを判断できます。
研修の時間と日数
時間が長いほど、費用は上がります。つむぎやの例では、半日が25万円で1日が40万円、2日間が80万円です。
短い研修は基礎の理解に向き、業務で使える状態まで進めるには、複数の回に分けた研修が向いています。
自社向けに内容を作り込む度合い
決まった内容の研修より、自社の業務や資料を題材にする研修のほうが、準備の手間のぶん費用は上がります。
一方で、受講のあとに業務で使いやすい点が、自社の業務を題材にした研修の利点です。全員向けの基礎は既製の内容で行い、実務の担当者だけ作り込んだ研修にする分け方も選べます。
研修のあとの支援の有無
研修のあとの質問への対応や、定着の確認を含むかどうかでも費用は変わります。つむぎやの実践コースは、期間中のチャットでの質問を無制限で受け付ける内容を含んでいます。
研修だけで終わらせたくない場合は、あとの支援の有無を比べてください。
研修の費用のほかにかかる費用
研修の費用のほかにかかる費用は、以下の3つです。
- AIツールの利用料
- 受講中の賃金
- 社内の準備と定着にかかる時間
AIツールの利用料
研修で使うAIツールの契約の費用は、研修の料金に含まれない場合があります。受講者の分のアカウントを自社で用意するのかを、見積もりの段階で確かめてください。
厚生労働省は、AIツールの導入の費用は人材開発支援助成金の対象にならないと明記しています。助成の対象は、研修の費用です。
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受講中の賃金
勤務の時間内に受講させる場合は、受講中の賃金も会社の負担です。20人が半日の研修を受けると、20人の半日分の人件費がかかります。
人材開発支援助成金には、訓練中の賃金の一部を助成する仕組みもあります。中小企業の場合、1人1時間あたり1,000円です。
社内の準備と定着にかかる時間
日程の調整・受講者の選定・研修のあとの活用の確認にも、担当者の時間がかかります。金額には表れませんが、予算を立てるときに見込んでおきたい負担です。
AI研修の費用を抑える方法
AI研修の費用を抑える方法は、以下の4つです。
- 人材開発支援助成金を使う
- 助成金の時間の要件に合う研修を選ぶ
- 無料の講座で基礎を学んでから受ける
- 対象者を絞って段階的に広げる
人材開発支援助成金を使う
会社が社員に研修を受けさせる場合は、厚生労働省の人材開発支援助成金が使える場合があります。事業展開等リスキリング支援コースの経費の助成率は、中小企業が75%で、大企業が60%です。
受講者1人あたりの助成額には、訓練の時間に応じた上限があります。中小企業は、10時間以上100時間未満で30万円です。
1人22万円の研修が対象になると、75%にあたる16万5,000円が助成され、会社の負担は5万5,000円になる計算です。事業展開等リスキリング支援コースは、2027年3月末までの期限つきの措置とされています。
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助成金の時間の要件に合う研修を選ぶ
助成金には、訓練の時間が10時間以上との要件があります。半日や1日の研修は、単独では要件を満たしません。
汎用的なプロンプトの作成や概念の理解にとどまる内容は、対象外とされています。研修を始める1か月前までに、計画届の提出も必要です。
助成金を前提にする場合は、契約の前に研修の会社と労働局に要件を確かめてください。審査の結果、支給されない場合もあります。
無料の講座で基礎を学んでから受ける
基礎の知識は、無料の講座でも学べます。マナビDXは、経済産業省とIPAが運営するデジタル人材の育成のためのサイトです。
基礎を無料の講座で済ませ、有料の研修は自社の業務を題材にした実践に絞ると、費用を抑えられます。
対象者を絞って段階的に広げる
最初から全社員に受けさせる必要はありません。推進役になる数人が先に受け、効果を確かめてから対象を広げる進め方があります。
先に受けた人が社内で教えられるようになると、2回目からの研修の費用を減らせます。
AI研修の見積もりで確かめる項目
見積もりで確かめる項目は、以下の4つです。
- 料金に含まれる範囲
- 追加の費用の有無
- 助成金の要件への対応
- 受講のあとの到達点
料金に含まれる範囲
教材・演習用の環境・研修のあとの質問への対応が、料金に含まれるかを確かめます。税込か税別かも、会社によって表示が違います。
追加の費用の有無
定員を超えた場合の追加の料金・講師の交通費・内容の変更の費用を確かめます。AIツールのアカウントを誰が用意するのかも、確認が必要です。
助成金の要件への対応
助成金を使う場合は、研修の時間・内容・実施の記録が要件に合うかを確かめます。助成金の申請は、研修を受ける会社が行います。申請の代行を頼める相手は、社会保険労務士です。
受講のあとの到達点
受講した社員が、研修のあとに何をできるようになるのかを確かめます。到達点があいまいな研修は、金額が安くても効果を確かめられません。
AI研修の費用のよくある質問
AI研修の費用についてよく出る疑問は、以下の4つです。
- AI研修の費用の相場はいくらですか?
- 中小企業のAI研修の費用はどのくらいですか?
- 助成金でいくら戻りますか?
- 無料で受けられるAI研修はありますか?
AI研修の費用の相場はいくらですか?
公的な統計はありません。公開されている料金の例では、公開講座が1人あたり約1万7,000円から4万6,000円です。1社研修は半日25万円・1日40万円の例があり、eラーニングは1人あたり年間1万8,100円から3万8,000円です。
中小企業のAI研修の費用はどのくらいですか?
人数と形式で変わります。5人なら、1人2万円台の公開講座で合計10万円台からです。20人なら、半日25万円の1社研修で1人あたり1万2,500円になります。
助成金でいくら戻りますか?
事業展開等リスキリング支援コースが対象になると、中小企業は経費の75%です。1人あたりの上限は、10時間以上100時間未満の訓練で30万円になります。
10時間に満たない研修は対象外です。
無料で受けられるAI研修はありますか?
あります。経済産業省とIPAが運営するマナビDXでは、デジタルの知識を学べる講座を探せます。
無料の講座が向いているのは、基礎の理解です。自社の業務への当てはめは、有料の研修か社内での実践で補ってください。
AI研修の費用は人数と到達点を決めてから見積もりましょう
AI研修の費用は、形式と人数でほぼ決まります。公開講座は1人あたり2万円台から、1社研修は半日25万円の例があり、人数が多いほど1社研修が割安です。
まずは、受講する人数と、受講のあとにできるようになってほしいことを決めましょう。助成金を使う場合は、10時間以上の要件と計画届の期限を確かめてから、研修の会社を選んでください。



