AIツール活用

WordPressからCloudflare EmDashに移行する方法

中島大介(なかじ)読了時間 約26分
WordPressからCloudflare EmDashへの移行を解説する記事のアイキャッチ

2026年4月、CloudflareはWordPressの精神的な後継をうたうオープンソースのCMS「EmDash」を公開しました。EmDashはWordPressの記事を取り込む機能を持ち、WordPressからの移行先の候補になります。

ただし、テーマやプラグインに頼ったWordPressのサイトほど、移行で消えるものを先に知っておく必要があります。広告の表示や装飾が消えたまま公開すると、読者の信頼や法令の面で問題が残るためです。

本記事では、2026年10月30日に「会計110番.com」(公開記事9本)をEmDashへ移した記録をもとに、手順と注意点を実際の画面で解説します。

この記事を読めば、ターミナルを使わずにWordPressからEmDashへ移行する手順と、移行の前後で確かめる点が分かります。

会計110番.comでは、記事と画像の移行はブラウザの操作だけで済み、画面の操作は約30分でした。ただし、テーマ(見た目)と記事の「PR」表記は移らないため、公開前に作り直す必要があります。

目次

EmDashとWordPressからの移行の基本

EmDashの仕組みとWordPressから移せるものを先に押さえておくと、移行後の手直しの量を見積もれます。EmDashとWordPressからの移行について押さえたい点は、以下の2つです。

  • EmDashはCloudflareが公開したオープンソースのCMS
  • WordPressからEmDashに移す方法はXMLとEmDash Exporterの2つ

EmDashはCloudflareが公開したオープンソースのCMS

EmDashは、Cloudflareが2026年4月1日に公開した、記事やページを管理画面から書いて公開するためのCMSです。EmDashはTypeScriptで書かれ、Webサイトを作るための仕組みのAstroの上で動きます。EmDashにWordPressのコードは使われておらず、ライセンスは改変や商用利用を広く認めるMITです。

EmDashの主な特徴は、以下の4つです。

  • サーバーを用意せずにCloudflareの上で動く(Node.jsのサーバーでも動かせる)
  • プラグインを1つずつ隔離した環境で動かし、宣言した操作だけを認める
  • 管理画面へのログインには、パスワードではなくパスキーを使う
  • AIエージェント向けのMCPサーバーとCLIを備える

EmDashは公開時には開発者向けのプレビュー版(v0.1.0)でしたが、2026年10月30日時点では安定版として公開されています。会計110番.comの移行で使った管理画面には「EmDash v1.4.0」と表示されていました。

MCPサーバーは、AIエージェントがEmDashを管理画面と同じように操作するための窓口です。MCPサーバーの仕組みは、別の記事で解説しています。

MCPサーバーとは?仕組みと安全な選び方・代表例を徹底解説!

WordPressからEmDashに移す方法はXMLとEmDash Exporterの2つ

WordPressからEmDashに記事を移す方法は、XMLファイルを取り込む方法と「EmDash Exporter」プラグインでつなぐ方法の2つです。

XMLファイルは、WordPressの「ツール」→「エクスポート」で書き出すWXR形式のファイルです。WXRに画像の本体は入っていないため、EmDashは取り込みの途中で元のWordPressから画像をダウンロードします。

EmDash Exporterは、WordPressに入れるEmDash公式の移行用のプラグインです。EmDash ExporterはWordPress 5.6以降とPHP 7.4以降で動き、WordPressの管理画面で作った移行キーでEmDashとつなぎます。

XMLファイルとEmDash Exporterで移せるものの違いは、以下の表のとおりです。表は、EmDash v1.4.0の取り込み画面にある「インポート対応状況」を書き写したものです。

移せるものXMLファイルEmDash Exporter
投稿とページ○○
メディア(画像)○○
カテゴリーとタグ○○
独自の分類グループ○○
アイキャッチ画像○○
メニュー○○
サイト設定一部対応○
ウィジェット×○
ACFフィールド×○
Yoast・RankMathの設定未加工のメタデータ○
下書きと非公開○○

会計110番.comでは、WordPressにプラグインを増やさないためにXMLファイルで移しました。XMLファイルで移した結果、SEOプラグイン「SEO SIMPLE PACK」で記事ごとに設定していた説明文(メタディスクリプション)は移りませんでした。

EmDash Exporterが対応するSEOプラグインはYoast SEOとRank Mathで、SEO SIMPLE PACKの説明文が移るかは確認できていません。

WordPressからEmDashに移行する手順

会計110番.comでは、ターミナルを使わず、Cloudflare・EmDash・WordPressの管理画面をブラウザで操作して移行しました。WordPressからEmDashに移行する手順は、以下のとおりです。

  1. EmDashへの移行の前に用意するものをそろえる
  2. CloudflareにEmDashのサイトを作る
  3. EmDashのサイトのURLを有効にする
  4. EmDashの管理画面で初期設定をする
  5. WordPressから記事を書き出す
  6. EmDashに記事と画像を取り込む

EmDashへの移行の前に用意するものをそろえる

EmDashへの移行の前に用意するものは、以下の表のとおりです。

用意するもの使うところ
CloudflareのアカウントEmDashのサイトを置く場所(無料で作れる)
GitHubのアカウントサイトの設定ファイルの保管場所(Cloudflareと接続する)
WordPressの管理画面に入れること「ツール」→「エクスポート」で記事を書き出す
パスキーを保存できる環境EmDashの管理画面へのログイン(Macのキーチェーン、1Passwordなど)

パスキーは、パスワードの代わりに指紋や顔、端末のロック解除で本人を確かめる方式を指します。

WordPressのデータベースと画像のフォルダ(wp-content/uploads)のバックアップも、移行の前に取っておきます。つまずいたときに、元の状態へ戻せるようにするためです。

CloudflareにEmDashのサイトを作る

EmDashのサイトは、EmDash公式のブログ用のひな形「blog-cloudflare」にある「Deploy to Cloudflare」のボタンから作ります。ボタンは、GitHubのEmDash公式のテンプレート集(emdash-cms/templates)にあります。CloudflareにEmDashのサイトを作る手順は、以下のとおりです。

  1. 「Deploy to Cloudflare」のボタンを押してCloudflareにログインする
  2. 「Gitアカウント」で、Cloudflareと接続済みのGitHubのアカウントを選ぶ
  3. 「プライベートGitリポジトリを作成する」にチェックを入れる
  4. 「プロジェクト名」に、サイトの名前を英数字で入れる
  5. データベース(D1)と画像置き場(R2)の場所を「Asia-Pacific (APAC)」にする
  6. ビルドの設定は初期値のまま「デプロイ」を押す
Gitアカウント、リポジトリの公開・非公開、プロジェクト名を決める最初の画面(左上のアカウント名は隠しています)
Gitアカウントの選択肢。GitHubとまだ接続していなければ「新しいGitHub接続」から接続する

「プライベートGitリポジトリを作成する」には、必ずチェックを入れます。チェックを入れないと、設定ファイルが誰でも見られる公開のリポジトリになるためです。

プロジェクト名は、データベースや画像置き場の名前にも使われます。

プライベートGitリポジトリの作成にチェックを入れ、プロジェクト名を入れたところ

D1はCloudflareのデータベースで、R2はCloudflareのファイルの保存場所です。日本向けのサイトなら、D1とR2の場所はどちらも「Asia-Pacific (APAC)」を選びます。

データベース(D1)の場所の選択肢。日本向けのサイトなら「Asia-Pacific (APAC)」を選ぶ
画像置き場(R2)の場所も「Asia-Pacific (APAC)」にする
ビルドの設定は初期値のまま「デプロイ」を押す

「デプロイ」を押すと、サイトを公開できる形に組み立てる「ビルド」が始まり、会計110番.comでは1分40秒で終わりました。

ビルドが終わった画面。右上に所要時間の「1m 40s」が表示されている

EmDashのサイトのURLを有効にする

ビルドが終わっても、EmDashのサイトはすぐには開けませんでした。Cloudflareが用意するURL(プロジェクト名.〜.workers.dev)が、最初は無効になっているためです。

ビルド直後の概要画面。上に「有効なURLがありません」、右下のworkers.devにも「無効」と出ている

EmDashのサイトのURLを有効にする手順は、以下のとおりです。

  1. CloudflareのWorkerの画面で「ドメイン」タブを開く
  2. 「プロダクション」のスイッチをオンにする
  3. 一緒にオンになった「プレビュー」は、使わなければオフに戻す
「ドメイン」タブを開いたところ。「プロダクション」のスイッチがオフになっている
「プロダクション」をオンにしたところ。会計110番.comでは「プレビュー」も一緒にオンになった

URLを有効にしたら、すぐに管理画面の初期設定を済ませます。EmDashは、最初に管理画面を開いた人が管理者を登録できる仕組みだからです。

URLを有効にしてから初期設定を終えるまでの間は、URLを知っている人なら誰でも管理者になれます。管理画面のURLは、サイトのURLの末尾に「/_emdash/admin」を付けたものです。

EmDashの管理画面で初期設定をする

EmDashの管理画面を初めて開くと、サイト・アカウント・ログインの3段階の初期設定が始まります。EmDashの管理画面で初期設定をする手順は、以下のとおりです。

  1. サイト名を入れ、始め方は「空のサイト」を選ぶ
  2. 管理者のメールアドレスと名前を入れて「続行」を押す
  3. 「パスキーを作成」を押し、Macのパスキーの画面(Touch IDなど)で登録する
  4. 「ダッシュボードを開く」を押す
サイト名を入れ、始め方で「空のサイト」を選んだところ

始め方で「サンプルコンテンツ」を選ぶと、見本の記事がWordPressから取り込んだ記事に混ざります。

管理者のメールアドレスと名前を入れたところ(メールアドレスは隠しています)

「続行」を押す前に、メールアドレスの欄を目で確かめてください。会計110番.comでは、パスワード管理ソフトの自動入力が混ざり、メールアドレスの末尾が崩れたまま次へ進んでしまいました。崩れた場合は「戻る」で直せます。

パスキーの説明画面。「パスキーを作成」を押すとMacのパスキーの画面が開く
パスキーができたら「ダッシュボードを開く」を押す
EmDashの管理画面に入れたところ

EmDashの管理画面は日本語で表示され、メニューの一部(Pages・Postsなど)は英語のままでした。パスキーは登録したときのURL(workers.dev)でしか使えないため、独自ドメインに切り替えたら登録し直す必要があります。

WordPressから記事を書き出す

WordPressの記事は、WordPressに標準で備わっている書き出しの機能で1つのXMLファイルにまとめます。WordPressから記事を書き出す手順は、以下のとおりです。

  1. WordPressの管理画面で「ツール」→「エクスポート」を開く
  2. 「すべてのコンテンツ」を選ぶ
  3. 「エクスポートファイルをダウンロード」を押す
WordPressの「ツール」→「エクスポート」の画面(右上のアバターは隠しています)

EmDashに記事と画像を取り込む

EmDashに記事と画像を取り込む手順は、以下のとおりです。

  1. EmDashの管理画面で「インポート」を開く
  2. WordPressのURLを入れて「サイトを確認」を押す
  3. 「エクスポートファイルをアップロード」を押し、書き出したXMLファイルを選ぶ
  4. 取り込む内容を確かめて「スキーマを作成してインポート」を押す
  5. WordPressの投稿者を、EmDashのユーザーに割り当てる
  6. 「メディアをインポート」を押して画像を取り込む
EmDashの「インポート」の画面。WordPressのURLを入れて「サイトを確認」を押す

「サイトを確認」を押した結果、会計110番.comでは投稿9・ページ2・メディア62が見つかりました。確認の段階では、まだ何も取り込まれていません。

確認の結果。投稿9・ページ2・メディア62が見つかった
一覧の下の「エクスポートファイルをアップロード」から、XMLファイルを選ぶ

取り込む内容は、投稿11件(公開9件と下書きなど2件)とページ3件でした。スキーマは、記事やページにどの項目を持たせるかを決めた設計図を指します。

取り込む内容の確認。投稿11件、ページ3件を取り込む
項目を開いたところ。固定ページに「抜粋」と「アイキャッチ画像」の欄が追加されるだけなので、そのまま進める

会計110番.comでは、投稿者の割り当てで「編集部」が管理者に自動で対応し、ほかの4人は割り当てないまま進めました。割り当てなかった投稿者は、EmDashにログインしない「ゲスト」の執筆者として登録されます。

画像(メディア)の取り込みの画面。「メディアをインポート」を押すと画像を1枚ずつ取り込む

画像は元のWordPressからダウンロードされるため、取り込みが終わるまでWordPressのサイトを止めないでください。取り込みの間は、ブラウザのタブを開いたまま待ちます。

取り込みの完了画面。14件のコンテンツと62件の画像を取り込んだ

会計110番.comでは、14件のコンテンツと62件の画像を取り込みました。ただし、完了画面の「14件の画像URLを更新しました」のとおり、本文の画像のURLが置き換わったのは一部だけでした。

WordPressからEmDashへ移行したあとに確認・修正すること

取り込みの完了が表示されても、そのまま公開できる状態とは限りません。会計110番.comでは、画像のURLと執筆者名の表示を直しました。移行したあとに確認・修正することは、以下の3つです。

  • 本文の画像が元のWordPressを指していないか確かめる
  • 執筆者名とログイン名が公開されていないか確かめる
  • 公開前に整理するページを確かめる

本文の画像が元のWordPressを指していないか確かめる

取り込みのあと、会計110番.comでは本文の画像のうち49件が、元のWordPress(/wp-content/uploads/…)を指したままでした。画像のURLが元のままでWordPressを止めると、49件の画像が表示されなくなります。

元のWordPressを指したまま置き換わらなかった画像は、以下の3種類です。

  • WordPressが自動で作る縮小版(ファイル名の末尾に「-1024x689」などが付くもの)
  • 「http://」で始まる古い書き方のURL
  • 別の記事でアップロードした画像を使い回したもの

画像のURLは、新しいサイトで画像を右クリックし「画像アドレスをコピー」で確かめられます。コピーしたURLに元のドメインの「/wp-content/uploads/」が入っていたら、置き換わっていません。

メディアライブラリ。画像の本体は取り込まれている

画像の本体はメディアライブラリに59件あり、62件のうち同じ画像の3件は1件にまとめられていました。直す必要があるのは、本文の中の画像のURLです。

会計110番.comでは、取り込んだ画像とファイル名で照らし合わせた対応表を作り、EmDashのURLを書き換える機能で一括で置き換えました(9記事・52か所)。管理画面にはURLを書き換えるボタンがないため、AIのClaudeがブラウザ上で実行しています。

自分で直す場合は、記事の編集画面で画像を入れ直すため、記事が多いほど手間がかかります。

エンジニア向け:画像のURLを一括で書き換えた方法
EmDashの管理画面に管理者でログインしたブラウザのタブから、次のAPIを呼んで置き換えました。 ・呼んだAPI:POST /_emdash/api/import/wordpress/rewrite-urls ・送った本文:{"urlMap": {"元のURL": "新しいURL", …}} ・必須のヘッダー:X-EmDash-Request: 1(無いと403 CSRF_REJECTED) ・新しいURLの形:/_emdash/api/media/file/<保存キー> ・保存キーの取り方:GET /_emdash/api/media?limit=100 ・結果:9記事・52か所を書き換え、エラー0 書き換えたあとに全ページを開き、画像が表示されることと、元のURLが残っていないことを確かめました。

執筆者名とログイン名が公開されていないか確かめる

取り込んだ直後のトップページには、元のWordPressでは出していなかった執筆者名(社外のライターの氏名)が表示されました。執筆者の識別名(URLに使われる文字列)も、メールアドレスやWordPressのログインユーザー名から作られていました。

ログインユーザー名が外から見えると、WordPressへの不正ログインの手がかりになります。会計110番.comでは、管理画面の「執筆者」で表示名を「編集部」に、識別名を「henshubu」などに変えました。

管理画面の「執筆者」で、表示名を「編集部」、識別名をhenshubuなどに変えたところ

変えたあとは、ログインしていない状態(シークレットウィンドウなど)で全ページを開きました。個人名・メールアドレス・ログイン名が出ていないことを確かめています。

公開前に整理するページを確かめる

WordPressの下書き2件はEmDashでも下書きのまま取り込まれ、サイトの一覧に出るのは公開9件だけでした。RSSとサイトマップは、最初から用意されています。会計110番.comで公開前に整理が要ると分かったページは、以下の3つです。

  • メニューの「About」(ひな形のメニューで、ページがなく404になる)
  • WordPressで公開したままだった見本のページ(「※サンプル記事」)
  • お問い合わせのページ(フォームのプラグインのWPFormsは移らず、見出しだけになる)

WordPressからEmDashへ移行して変わる見た目

EmDashに移せるのはサイトの中身で、見た目はEmDashのひな形のデザインに変わります。WordPressからEmDashへ移行して変わる見た目で押さえたい点は、以下の3つです。

  • サイトのデザインと本文の装飾はEmDashのひな形に変わる
  • 記事の「PR」表記は移行で消える
  • WordPressのテーマはEmDashでは動かない

サイトのデザインと本文の装飾はEmDashのひな形に変わる

以下の4枚の画像は、会計110番.comのトップページと記事の本文の、移行前と移行後です。

元のWordPressのトップページ。青いヘッダー・白い背景で、右に検索と最新記事が並ぶ
EmDashに移したあとのトップページ。黒い背景に英語のメニューが並ぶ(執筆者名は隠しています)
元のWordPressの本文。黄色のマーカー・赤字・専門家アイコン付きの吹き出し・赤いボタンがある
EmDashに移した本文。装飾がなくなり、ボタンは普通のリンクになった

記事の「PR」表記は移行で消える

以下の2枚の画像は「PR」の表記があった同じ記事の移行前と移行後です。

元のWordPressの記事。タイトルの下に「PR」の表記がある
EmDashに移した同じ記事。「PR」の表記がない

元のサイトでは「PR」の表記をテーマが自動で入れていたため、移行で消えました。アフィリエイトなど広告を含む記事を移す場合は、公開前に必ず「PR」の表記を戻します。

2023年10月1日から、広告であることを一般消費者が見分けにくい表示(ステルスマーケティング)は、景品表示法の違反になりました。広告であることは「広告」「PR」などの言葉で、一般消費者に分かるように示します。

アフィリエイト広告を使うサイトでは、冒頭に広告の利用を書いていても、広告と分かりにくい部分があれば近くに表示が必要です。2023年10月1日より前に公開した記事も、表示を続けている限り対象になります。

WordPressのテーマはEmDashでは動かない

WordPressのテーマはPHPで動き、EmDashはJavaScript系のAstroで動くため、EmDashにはWordPressのテーマを動かす仕組みがありません。EmDashのテーマは、ページ・レイアウト・部品・スタイルを持つAstroのプロジェクトとして作ります。

EmDashにWordPressのテーマを自動で変換する機能はなく、EmDash Exporterが運ぶのも記事やメニューなどの中身だけです。

EmDash公式は、AIエージェントにテーマを作り直させる手順書(スキル)「wordpress-theme-to-emdash」を公開しています。wordpress-theme-to-emdashに沿ってAIエージェントが進める作業の流れは、以下のとおりです。

  1. テーマのファイルと公開中のサイトの見た目を材料として集める
  2. WordPressの仕組みをEmDashとAstroに対応させる計画を立てる
  3. デザインの抽出やテンプレートの変換を段階に分けて進める
  4. 組み立てたサイトを元のサイトと同じ画面の大きさで見比べる

wordpress-theme-to-emdashで進める作業はサイトのコードの書き換えで、テーマのファイル(テンプレートやfunctions.phpなど)が手元に必要です。AIエージェントに手順書(スキル)を読ませる仕組みと、AIにコードの書き換えを任せる始め方は、別の記事で解説しています。

Claude Codeのスキル(Skills)とは?使い方・作り方も徹底解説!

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EmDashへ移行したあとに独自ドメインへ切り替える手順(会計110番.comでは未実施)

独自ドメインへの切り替えは、公開中のWordPressのサイトがEmDashに切り替わる操作です。会計110番.comでは、2026年10月30日の時点で独自ドメインへの切り替えをまだ行っていません。

EmDash公式の手順と会計110番.comでの確認から、独自ドメインへの切り替えは以下の流れで進める予定です。

  1. Cloudflareにドメイン(kaikei110.com)を追加する
  2. ドメインの管理会社(ConoHa)で、ネームサーバーをCloudflareのものに変える
  3. Workerの「ドメイン」タブの「ドメインを追加」から、独自ドメインを付ける
  4. EmDashの「設定」→「一般」で、サイトのドメインを変える
  5. 新しいドメインでパスキーを登録し直す
  6. 古い記事のURLからの転送を「リダイレクト」で登録する
  7. 表示を確かめてから、WordPressのバックアップを取って止める

EmDashのサイトに付けるドメインは、Workerと同じCloudflareのアカウントで有効になっている必要があります。独自ドメインでメールを使っている場合は、ネームサーバーを変える前に、メール用の設定(MXレコードなど)がCloudflareに引き継がれているかを確かめてください。

新しいドメインのパスキーは、古いアドレスでログインしたまま「設定」→「一般」から新しいドメインに移り、セキュリティの設定で登録します。

WordPressの記事のURLは「/記事名/」で、EmDashでは「/posts/記事名」に変わります。会計110番.comでは、EmDashの管理画面の「リダイレクト」で9件の転送を登録する予定です。WordPressのバックアップは、切り替えのあとで元に戻す必要がなくなるまで残しておきます。

WordPressからEmDashへの移行にかかった時間と費用

移行の判断に使えるよう、会計110番.comの移行にかかった時間と費用を以下の表にまとめました。

項目会計110番.comでの結果
画面の操作(サイトの作成〜取り込み後の確認)約30分
ビルド1分40秒
記事と画像の取り込み数分
費用料金やカード登録の画面は出なかった

約30分には、画像のURLの修正と、公開前の判断にかかった時間は含まれていません。

EmDash本体はMITライセンスのオープンソースで、利用料なしで使えます。EmDashを動かすCloudflareのWorkersには無料プランと有料プランがあり、有料プランは1アカウントあたり月5ドルからです。Workersと、EmDashが使うD1・R2・Imagesの無料の範囲は、以下の表のとおりです。

サービス無料の範囲
Workers(無料プラン)1日10万リクエスト・1回の処理あたりCPU時間10ミリ秒
D1(データベース)読み取り1日500万行・書き込み1日10万行・保存5GB
R2(画像置き場)保存10GB・Class A操作月100万回・Class B操作月1,000万回
Images(画像の変換)月5,000件の変換

会計110番.comの公開後の運用が無料プランに収まるかと、有料プランが必要になるかは、まだ確かめていません。

まとめ

WordPressからEmDashへの移行では、記事・画像・カテゴリー・タグをブラウザの操作だけで移せ、会計110番.comでは画面の操作が約30分でした。

一方で、テーマ(見た目)・装飾・「PR」表記は移らず、画像のURLと執筆者名の表示も直す必要がありました。WordPressからEmDashへ移行したサイトを公開する前に確かめたい点は、以下のとおりです。

  • 本文の画像が元のWordPressを指していない
  • 執筆者名・メールアドレス・ログイン名が公開されていない
  • 広告を含む記事に「PR」などの表記がある
  • 不要なメニュー・見本のページ・お問い合わせのフォームを整理した
  • 古い記事のURLからの転送を登録した

まずはEmDashのサイトを作って記事を取り込み、移行後の見た目と手直しの量を確かめてから、独自ドメインへの切り替えを判断しましょう。

参考リンク

この記事の監修者

中島大介(なかじ)

中島大介(なかじ)

株式会社メリル 代表取締役 / 記事監修

株式会社メリル代表取締役。SEO歴20年以上。最新AIやセキュリティについて発信するYouTube「ウェブ職TV」は登録者15万人以上。著書「ChatGPT & Copilotの教科書」は10万部突破!

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